波長638nm(赤色)レーザー光をシート状に発振して
シート状の光で流れ場の断面を可視化します。
PIV Laser KLD-Ⅴ/KLD-Ⅲ(出力5W・3Wモデル) 特長
- 大半のCMOSセンサーの分光感度特性のピーク波長のため、他の色のレーザーより20~30%明るく撮影できます
- LD部には粉塵に強いシール構造を採用し、吸気口は粉塵フィルタで防護
- シート光の拡がりを任意に可変できる光学オプションを増設できます
- 5mの光源とヘッド間ケーブルにより取り回しは自由
CWの連続発振モデルの場合ではクラス4のレーザーで4W出力を超えると個体差が著しく、購入して1年前後くらいから出力低下が始まってしまう製品もよく耳にします。製造元によっては、出力が低下したら修理サポートを提供せず使い捨てとする、または有償で定期的にメンテナンスを受けるのがユーザーでは当たり前とする製造元もあります。
しかしながら、高出力であれば運用コストを負担することが当たり前という状況では、コストだけでなく環境への負荷も減らすことができません。
そこで、故障の元となる複雑な光学構造を排除し、LED照明レベルの動作品質を有する最高出力の半導体レーザーシート(CW)を開発しました。
製造工程や完成後の製品不良を減らし、必要以上の資源の消費や製造工程における熱エネルギーの排出を抑えることができ、環境への負荷低減を実現した、従来では考えられない高品質・高寿命を誇る製品です。
PIV Laser KLD-Ⅹ/KLD-Ⅷ(出力10W・8Wモデル) 特長
- 大規模空間や高速気流の可視化に最適な高出力光源
- 「高出力=故障率増加」の固体レーザーとは一線を画す安定動作
- 高出力ながら驚異のシート厚(距離1000mmにて≦2mm)を実現
- 小型かつ軽量なレーザーヘッドは、実験環境を問わず設置できます
出力 5W
出力 10W
PIV用途のCWのシートレーザーでは最大級のレーザー出力のため、大規模空間や高速気流の可視化撮影では圧倒的な可視化能力をいかんなく発揮します。
室内環境横5350mm×高2400mm
LED照明レベルの寿命と動作品質を誇る”PIV用緑色半導体レーザーシート”
従来、PIV用光源として流通しているシートレーザーは、半導体やフラッシュランプから必要なエネルギーをYAGやYVO4などの固体結晶に供給(励起)することでレーザー光を発振する、固体レーザーと呼ばれるものです。
共振器内部で出力を高めて発振しますが、非常に精密な光学配置が重要で、簡単に出力低下などが発生します。
それに対して半導体レーザーは、半導体に電流を流してレーザーを発振させるシンプルな設計となっており、光学的に複雑な構造を持つ固体レーザーに対して、圧倒的な動作安定性を有します。
レーザー溶接向けの光源が、炭酸ガスレーザーやYAGレーザーから、半導体レーザーやファイバーレーザー、ディスクレーザーに置き換わったように、PIV向けレーザーシート光源もメンテナンスフリーの半導体レーザー光源への置き換えが進んでいます。
PIV Laser KLD-G1(出力1W) 特長
- 製品寿命はLED照明レベル
- 長く使えるだけでなく基本メンテナンス不要
- 設計、製造、サポートまで日本国内で完結
- 固体レーザーにみられる”チラつき”が無く、非常に安定した発振
- 単波長ではなく若干のブロードバンド性により、粒子像のぎらつかせず滑らかに撮影。高い相関係数の解析が可能
PIV Laser KLD-G1 流れの可視化事例
気流の可視化
液相の撹拌
流速計では観測空間に接触して1点で1成分計測になるのに対し、当システムはPIV計測法により非接触で2次元断面のエリア2成分速度評価が時系列で行うことができます。CW光源と高速度カメラを組み合わせることで従来のWパルスのシステムよりも高時間分解能の計測が可能です。今ご使用になられているシステムからのリプレイスもご案内できます。多様な光源とカメラから最適なシステム構成をさせて頂きます。メンテナンスフリーとなっており、年間保守料等もかかりません。また導入後のサポートについても常時専門スタッフがご案内できる体制となっております。
主な用途
・風洞空力実験の車両・航空機周りの流れ
・装置内やチャンバー内などの内部流れ
・室内環境や家電などの空調評価
・河川・海岸工学・環境水理の水路実験
・人工血流、呼吸器モデルなどの医療工学分野
・津波や橋梁周辺気流などを実験モデルで流体評価
従来のカメラ1台で撮影を行う2次元2成分PIV(粒子画像流速計測法)では、平面上の任意計測点における2成分(x、y)を粒子画像から計測することが出来ますが、Laser Light Sheet面に対して直交する3成分目となるz軸の流速計測を行う事は出来ませんでした。FlowExpert2D3Cではカメラを2台配置し、ステレオ視された画像から奥行きの変位を求め、2台のカメラの粒子画像から2次元平面内における速度3成分を計測することが出来ます。
FlowExpert2Cの分かりやすい操作性や高速演算(マルチスレッド)処理を2D3Cにおいても実現します。2次元2成分PIVをお使いの方は、お持ちの機器への追加・ソフト導入といった無駄のない拡張ご提案も可能です。計測・算出された物理量についてはCSVデータにて出力が可能です。2次元平面における3成分計測をすることで、乱流計測など2次元2成分PIVでは評価の難しかった流れを高精度に定量化することが出来ます。
・風洞実験などの空気力学の可視化計測
・ガス・エアーノズルの噴霧検証
・小型ファンモーター等開発計測
・装置内の冷却効率の確認
・塗装ブースの浮遊ダストの可視化
・水路、水槽、撹拌器など水流の可視化
・空調まわり、室内気流の可視化
・クリーンルーム内浮流微粒子(発生源)の可視化
・製品のリークテスト用として
・花粉の微粒子やハウスダストの可視化
・PIV(粒子画像流速測定法)用の光源として
・数値流体力学(CFD)と実際の流れとの検証用として
・サーバールームの熱対策として検証用として
・マイクロバブル・キャビテーションの可視化
・スモークワイヤーでの可視化実験に併せて